大切なご家族や身近な方を亡くされた後、強い悲しみや寂しさ、不安、怒り、後悔など、さまざまな感情が生じることは自然な反応です。時間が経っても気持ちの整理がつかず、「これでよいのだろうか」と戸惑われる方も少なくありません。
死別後のこころの反応は人それぞれです。涙が止まらない、眠れない、食欲がないといった状態が続くこともあれば、日常生活を何とかこなしながらも、ふとした瞬間に強い苦痛がよみがえることもあります。周囲からは「もう落ち着いた頃では」と言われても、ご本人のこころの中ではまだ大きな揺れが続いている場合もあります。
グリーフ(悲嘆)は本来、時間の経過とともに少しずつ形を変えながら和らいでいくことが多いものです。しかし、次のような状態が長く続く場合には、専門的なこころのケアが役立つことがあります。
・強い悲しみや罪悪感が持続している
・眠れない状態が続いている
・日常生活に大きな支障が出ている
・故人のことを思い出すたびに強い苦痛を感じる
・将来に対する希望が持てない
遺族ケア外来(グリーフケア外来)では、悲しみを「なくす」ことを目的とするのではなく、その方にとって無理のないかたちで悲しみと向き合い、生活を少しずつ取り戻していくことを支援します。感情を整理する時間を持つことや、不安や不眠などの症状に対して専門的に対応することが、こころの安定につながる場合があります。
当院では、死別後のこころのつらさに対して、精神科専門医および公認心理師/臨床心理士が連携しながら診療を行っています。がんでご家族を亡くされた方など、医療と関連した死別のケースにも対応しています。
「この程度で相談してよいのだろうか」と迷われる段階でも構いません。気持ちの整理がつかない状態が続いている場合には、一人で抱え込まずご相談ください。
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