初診時に患者さんが抱えているこころの問題や病気の経過などを丁寧に伺い、からだの状態や患者さんのご希望にあわせて治療方針を決めて行きます。治療方法として、主に心理療法と薬物療法があります。
心理療法
大切な人を失ったことによって引き起こされる苦しいこころの状態や反応を「悲嘆」といいます。ご遺族の方が経験する悲嘆の過程では、悲しみやこころの痛みを経験しながら気持ちの折り合いをつけていくという喪の作業に取り組むこと(喪失志向)と、新しい人間関係や家事・仕事など、現実の生活や新しい役割に目を向けて行動していくこと(回復志向)の間を揺らぎながら、その両方を行ったり来たりします。その両方がバランスよく交互に行われることは、その人自身がもつ回復力や適応を示しており、悲嘆の過程において重要とされています(図1)。
・
当院では、患者さんのお話をじっくりと丁寧に聞くことを一番大切にします。お話を伺うなかで喪失志向と回復志向がバランスよく交互に行われているかを一緒に確認しながら、ご遺族ひとりひとりの回復のペースに合わせたこころのサポートを行います。
薬物療法
日々の生活で生じる睡眠や不安に対して、薬物療法が効果的なことがあります。また、遺族ケアのガイドラインでは、うつ病の診断がつくご遺族の気持ちの落ち込みに対しては抗うつ薬の処方が推奨されております。薬については、医師の指導のもとに適切に使用すれば、大きなサポートになります。副作用や依存性など、少しでも気になる点があれば遠慮なくご相談ください。ご希望に応じて、漢方薬の処方も可能です。
初診時に患者さんが抱えているこころの問題や病気の経過などを丁寧に伺い、からだの状態や患者さんのご希望にあわせて治療方針を決めて行きます。治療方法として、主に心理療法と薬物療法があります。
心理療法
大切な人を失ったことによって引き起こされる苦しいこころの状態や反応を「悲嘆」といいます。
・
ご遺族の方が経験する悲嘆の過程では悲しみやこころの痛みを経験しながら気持ちの折り合いをつけていくという喪の作業に取り組むこと(喪失志向)と、新しい人間関係や家事・仕事など、現実の生活や新しい役割に目を向けて行動していくこと(回復志向)の間を揺らぎながらその両方を行ったり来たりします。その両方がバランスよく交互に行われることは、その人自身がもつ回復力や適応を示しており、悲嘆の過程において重要とされています(図1)。
・
当院では、患者さんのお話をじっくり丁寧に聞くことを一番大切にします。お話を伺うなかで喪失志向と回復志向がバランスよく交互に行われているかを一緒に確認しながら、ご遺族ひとりひとりの回復のペースに合わせたこころのサポートを行います。
図1 死別への対処の二重過程モデル
薬物療法
日々の生活で生じる睡眠や不安に対して薬物療法が効果的なことがあります。また、遺族ケアのガイドラインでは、うつ病の診断がつくご遺族の気持ちの落ち込みに対しては抗うつ薬の処方が推奨されております。薬については医師の指導のもとに適切に使用すれば大きなサポートになります。副作用や依存性など、少しでも気になる点があれば遠慮なくご相談ください。ご希望に応じて、漢方薬の処方も可能です。